2008年 GT 500 -Rd.4 SEPANG

EPSON NSX 予選6位 決勝リタイア
思わぬハプニングが続出し、最終的にはピットに戻ってリタイア


シリーズ名: 2008 オートバックス SUPER GT(S-GT)
大会名: 第4戦・スーパーGTインターナショナルシリーズ・マレーシア
距離: 5.542km×54周
予選: 6月21日 曇り時々晴れ・観衆:   1100人(主催者発表)
決勝: 6月22日 曇り時々晴れ・観衆:2万5516人(  同  )





 6月20〜22日、クアラルンプール市近郊のセパン・インターナショナルサーキットにおいてシリーズ第4戦が開催された。ここマレーシアではSUPER GTの人気が定着してきたようで、週末2日間で3万人を超えるファンが集まり、GTバトルを堪能した。金曜日のフリー走行では、いつものようにロイックが予選セットを探りながらアタックを繰り返し、平中はユーズドタイヤでロングラップを走って決勝用セットを追求するメニューとなっている。この日はロイックが2回のセッションでともに5番手、総合タイムでも5番手につけ、まずまずの滑り出しを見せることになった。

土曜日の公式予選、1回目のセッションでロイックは、前日の自己ベストを更新する1分55秒56秒380をマークする。ライバルの多くが、やはり金曜日の自己タイムを更新していたため、ポジション的には7番手に留まったが、開幕から4戦連続でのスーパーラップ進出を決め、平中も基準タイムをクリアした。そしていよいよ午前中のトップ10タイムをマークしたドライバーによるワンカーアタック、スーパーラップが始まることになる。暑さのピークを避ける意味もあって、2回目のセッションは午後4時からに設定されていたが、それでもスタート時点で気温が32℃、路面温度は40℃にも上っており、猛暑・酷暑のセパン・ラウンドらしいコンディションとなった。専有時間帯にマシンのセットを最終確認したロイックは、スーパーラップでは4番目にアタックする。気温は緩やかに下降し始めていたが、日射しの強さからか路面温度はピークの44℃近い、タフなコンディションでのアタックとなったがロイックは、午前のタイムに近いレベルの好タイムをマーク。結果的にポジションをひとつ上げ、日曜の決勝は6番手グリッドからスタートすることになった。

午後4時にスタートが切られることになっている決勝に向け、午後3時過ぎからはウォームアップが行われた。そしてホームストレートやピットを一望するスタンドの雰囲気も最高潮に達した午後4時、ローリングスタートによってレースの火蓋が切って落とされた。まずまずのスタートダッシュを見せたロイックは、小暮卓史選手がドライブする、5番手スタートのNSXに並びかけると、そのまま1コーナーへとアプローチしていった。両車はサイドbyサイドのまま1コーナーを抜け2コーナーに掛かったところで、後続のマシンがロイックのテールをプッシュ。同じホンダ陣営の小暮選手まで巻き込むことにならなかったのは幸いだったが、ロイックはたまらずスピンしてしまう。それでもすぐにエンジンがかかり再スタートを切ることはできたが、ポジション的には最後尾まで後退してしまった。

それでもロイックの集中力が途切れることはなかった。ほぼ最後尾から猛チャージを開始したロイックは、4周目を終えるまでには12番手に進出。ここから先には、接近戦を繰り広げるマシン群が相手で、簡単にはパスできそうにもなかった。それでもロイックは、その接近戦に潜り込むと、1台、また1台と時間をかけて丁寧に根気よくパス。ルーティンピットのタイミングもあって、30周目には2番手まで進出すると、そのままピットロードに直行。追突されてスピンしたこと以外、満足できる仕事を終えることになる。

ピットに入った彼に代わって、後半スティントを担当する平中がコクピットに乗り込む間に、チームスタッフはガソリン補給&タイヤ交換のルーティンワークを完璧に終え、最小限のタイムロスで彼をレースに送り出す。9番手でレースに復帰した平中も、前半を担当したロイックと同様に、ステディなラップを積み重ねながらも、アグレッシブなドライビングを見せた。ただし、レースも後半になってくるとコース上にはタイヤかすが散乱。通常のラインを一本外しただけで、このタイヤかすに乗ってしまう危険性が高まっていた。そんな中、横溝直輝選手がドライブするGT-Rに追い付いた平中は、何とかこれをパスしようと猛チャージを始めることになる。

41周目、何とか横溝選手をパスしようとした平中は、GT-RのインサイドにNSXのノーズを割り込ませたが、その途端にタイヤかすに乗ってしまい、ハーフスピン。テールtoノーズ、サイドbyサイドで争っていただけに、ハーフスピンした平中のマシンは横溝選手のマシンにサイドから激突。自らのマシンにダメージを与えただけでなく、横溝選手をスピンさせてしまう。何とか2台ともに再スタートを切ることはできたが、このタイムロスは大きく、それまで9番手を走行していた平中は、11番手まで後退。リアのダメージが大きく、平中から「マシン後部から煙が出ている」との報告もあり、ピットではレースを終えることを決断した。激突の影響はエキゾーストにも表れ、43周を走り終えてピットロードに向かった平中がピットロード(速度制限規制)リミッターのスイッチを入れた瞬間、マシンの後部から出火してしまった。ピット前まで戻ってきたマシンに、隣接するホンダ陣営各チームからも応援があり、すぐさま鎮火して大事には至らなかったが、この時点でセパン・ラウンドが終了してしまった。







■平中 克幸(ドライバー)コメント
後半になって(路面)温度が下がったので、ソフトタイヤを履いてピットアウトしました。クルマの状態はまずまずで、いいペースで走れたのですが、横溝選手を抜こうとして無理をしてしまいました。完全に僕のミス。ラインを一本外すとタイヤかすが一杯出ていて、それに乗ってハーフスピン。横溝選手をスピンさせてしまったし、クルマも壊してしまいました。ロイックが、ぶつけられてもなんとかリカバーしていたのに…。
チームには申し訳ない気持ちで一杯ですが、早く気持ちを切り替えて、次回はいいレースをします。